第14回 パズルの中からボワッと地獄のおじさん登場『ヘルレイザー ワールド・オブ・ペイン』
どうも、ジロウです。
世の中、薬や暴力やデマゴーグなど娯楽はありふれていますね。
皆さんも大好きであろうと思います。
そんなソドムの市が「ボクのなつやすみ」に思える快楽追求型の現代に生きる私たち。
『究極の快楽』と言われるとオヤオヤ?と気になってしまうところですね。
『究極の快楽』
それはメンヘラ女の病みブログウォッチでしょうか?
或いはプチ有名人の炎上SNSでしょうか?
まさか、もっと面白くて気持ちいいことがこの世に存在するというのでしょうか?!
なんか変なおじさんが教えてくれるんだってさ!おい行こーぜ!
こんなヤカラには絶対に着いて行ってはいけません。
というわけで映画のご紹介です。
『ヘルレイザー ワールド・オブ・ペイン』
初公開: 2005年6月7日
監督:リック・ボータ
脚本:ニール・マーシャル・スティーヴンス
出演者:カリ・ウーラー ダグ・ブラッドレイ
原作者: クライヴ・バーカー
もう何作目だか分からない『ヘルレイザー』の7作目だか8作目です。
ひょんなことからハードSMマニアのおっさんに、
「おっちゃんが気持ちええこと教えちゃる!」
と、大変ありがた迷惑なSM指導を受けるハメに陥ってしまうというのが本シリーズ。
苦痛の果てに究極の快楽を見出した、その道のプロたちの成れの果てである、
『セノバイト』達のイカしたファッションが大変魅力的で、
後の作品にも多大な影響を与えた超有名作ですね。
はてさて、そういった作品の御多分に洩れず、出汁を搾り取る様に続編が作られ続け、
からっからになるまで煮込まれたのが本作『ワールド・オブ・ペイン』
大体世間だとこういったシリーズ作品は観ても3までで、
それ以降は大体『食べられないけど少しだけ食べられる』みたいな、
ラー油の如き評価を受けがちですね。
しかしながら、それは偏見というもの。
長いことクタクタにされたからこその味と言うのもあるんじゃないかなぁ・・・
と、願わずにはいられません。
だってシャークネードとか、スターウォーズだってそうでしょ!
案外ホロホロッと口中でほどける美味しい煮込みに仕上がっている可能性もあります。
祈りつつ、願いつつ、あらすじを見ていきましょう。
ナンパ集団VSハードSMおじさん、世紀の大乱闘
お話は、一本のスナッフビデオから始まります。
そこには、不死のチンピラ集団『デッダーズ』の儀式の様子が記録されていました。
その儀式では、「いないいないばあ~」と輪唱しながら拳銃自殺をすると、
脳天ぶち抜かれた人間が「やったー、生きてるピョン!」とほざきながら復活するのです。
匿名で届けられたこのビデオの真偽を調査するべく、
特派員エイミー・クラインは現地、ルーマニアへ向かった!
大変タフなエイミーは途中、ビデオの送り主の腐乱死体で電撃イライラ棒に興じたり、
無駄に鳩で驚いたり、過去のトラウマに苛まれたりしながらも調査を進めていきます。
エイミーは徐々にデッターズという集団が、
人知を超えた力を操っていることに気付き始めました。
そしてその力は、地獄のSM野郎ことピンヘッドから借りパクしたものだったのです!
SMに人生を捧げたピンヘッドおじさんにとって、
永遠に苦痛を味わえる不死の力は彼の哲学そのもの。
それを大学のアングラサークルみたいな連中の一発芸に使われて、怒り心頭です。
さて、最終的にエイミーに力を貸してデッターズの前に現れたピンヘッドおじさん。
「SMは遊びじゃあらへんで!」
と、ブチギレて全員皆殺し、ついでにエイミーもぶっ殺しておしまいです。
まぁそんなこんなですよ。
エログロやセノバイトのシーンこそ薄味ですが、結構楽しめる映画だと思います。
上でも触れた「なんだ、鳩か・・・」みたいな衝撃的なポンコツシーンが随所にあり、
大変リラックスした心持で最後まで楽しめます。
また、原作者クライヴ・パーカーの『ミッドナイトミートトレイン』モチーフであろう
地下鉄を1両占拠して、クラブにしている謎の集団の美術は素直に素晴らしい。
『ホステル』の世界拷問協会も東欧でしたし、あの辺はこうなんでしょうかね?
絶対行きたくないなって思います。
『ヘルレイザー』は1のリメイク企画も動き始めていますし、
過去作も今のうちに観ておくと楽しめるかもしれませんよ。
ビジュアルや世界観に独特なものがあるシリーズは大好きですので、
私、ジロウも推していきたいと思っています。
じゃあなんで最新の2011年版『ヘルレイザー:レベレーション』じゃないんだとか、
せめて1作目紹介しろとか思われるかもしれませんが、
近所のTSUTAYAに何故かこれしか置いてなかったから仕方がない。
割とマジで、それだけ謎なんですよね。
まぁそんな感じで、アバヨだよね。