ワニ熱風、日本直撃!『the pool』
どうも、ジロウです。
世情と流行に疎い私ですが、ワニ映画界の熱風は伝わって来ています。
あのピラニア3Dと同監督の『クロール 凶暴領域』は勿論のこと、
大傑作と評されている『JOKER』など、例年では考えられないワニ映画の当たり年と言えるでしょう。
え、『JOKER』がワニ映画?ミソがクソになっちまったのかい?
とお思いでしょうが、実はジョーカーのメイクはワニを模したものなんですよ。
裂けた口は言わずもがな。
ひび割れた白い肌と緑の髪はワニの鱗。
ご丁寧に白い腹と緑がかった身体の上半面は緑という徹底ぶり。
社会に対してデスロールかました彼のワニっぷりは見事でしたねぇ。
また当ブログが頭に飾ってる、
「サメと忍者は映画の華よ」
という玉言は、著名な映画評論家である町山智浩氏が言ったか言わなかったか分からない言葉であり、ここで言うサメとは古事記に記された「印旛の白兎」のサメの背を渡り歩いた伝説に由来するもので、古来日本ではサメに『鰐』の字が当てられることもあり、ワニとサメの身体の構造を考えるに元々「印旛の白兎」はワニの背を渡ったという南方系の神話が集合された結果という説もある訳で、
ワニ=サメ=映画の華という式が完成するということなんですよ!
つまるところ、頭からケツまで出鱈目だというわけです。
まぁこんなところで映画のご紹介です。
the pool
監督ピング・ランプラプレング
脚本ピング・ランプラプレング
撮影プラユック・スィトンクン
2018年製作/90分/タイ
タイから上陸したワニ映画界の超爆弾低気圧こと『the pool』です。
こいつがまぁ、ワニ映画の未来を感じさせてくれる傑作に仕上がっています!
『クロール 凶暴領域』と同じく、ワニと一緒に狭いところに閉じ込められちゃった!
というだけのお話なんですが、ガブガブ襲う向こうと違って、こっちのワニは消極的。
代わりに、ワニワニパニック的に待ち伏せるワニ本来の生態に則った描写が魅力です。
まぁその待ち伏せがちょっと無理矢理なんですが・・・
なんだってこんなことに・・・と、思われるでしょうがこれがまぁ因果なお話でして。
男が一人、水の抜けた飛び込み用のプールに取り残されちゃうっていうお話なんです。
まぁ、良く分からん芸術映画の水中撮影なんかやってた野郎ですからね。
こうなって当然の報いと言えるでしょう。
連帯責任で瀕死の恋人も放り込まれてしまいます。
その上、ワニの一匹程度で済んでありがたく思いやがれってもんですよ。
はてさて、周りは6mはあるコンクリの壁。
桶の底に放り込まれたアリンコ状態から、どうやって脱出するのか!
というのが本作のストーリー。
ちょいちょい脱出の糸口は掴めそうになるんですが、寸前でオジャンになるドS仕様。
そのヒヤヒヤ感と、ちょいちょい挟まる激痛描写がたまらない魅力です。
間違いなく、本作で一番怖いシーンは主人公の爪剥ぎシーンでしょう。
引っ掛けて便座のフタ状態になるとこでも怖いのに、
それを"さかむけ"みたいに噛んで引っぺがすんだからたまりません!
参考画像です
まぁそんなこんなで、ホラーというよりサバイバル要素の強い本作。
愛犬家憤死の脱出シーンを含めて、実際に観て楽しんでいただきたいと思います。
「犬を登る」
って字面だけじゃちょっと分からないでしょうからね。
この一作からワニ映画の魅力を感じていただけたら、
お次は『U.M.A レイク・プラシッド』でも観てみると良いでしょう。
本作がスゲー名作に思えますよ!
まぁこんなところでしょうかね。